キミの隣にいたくて
高校生
桜舞う4月。

入学式も終わり少しクラスに馴染めてきた頃。

私は急いでいた。



遅刻だ。

朝は目覚まし時計をかけるが今日は壊れていて、ならなかった。

起きた時刻はいつもより随分遅くて、遅刻することは確実だった。

しかし、学校が始まった4月。遅刻するのは嫌だった。

まぁ、ホームルームは諦めたが1時間目に間に合うように今、急いでいるのだ。

私は息を切らしながら校門をくぐり昇降口へとかけて行った。

靴箱で急いで靴を履き変えると、私はすり足で走り自分の教室に向かった。

ちょうどホームルームが終わったところで、先生が教室から出てきた。

私は先生と入れ替わるように教室に入り、自分の席へ向かう。

自分の席へ歩いていると、ある女の子が話しかけてきた。

私の中学からの友達、柚姫だ。柚姫は可愛くてとっても優しい自慢の友達だ。

「おはよう、咲希。咲希が遅刻なんて珍しいね。」

「おはよう。今日目覚まし時計壊れちゃって。」

「そっか、おつかれ。」

「1時間目ってなんの授業だっけ?」

「理科だよ。移動教室!」

「えっやばいじゃん!急ごっ。」

私は、そう言って急いで授業の準備をし、柚姫と一緒に理科室へ向かった。

ギリギリ、チャイムと同時に着いたのでセーフだった。

理科室へ入ってきた時の私の顔は、終わってたと思うけど...。





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