俺が好きって認めれば?【完】
「そうだよ?」





何を当たり前のこと聞いてるんだか。





「他の奴らは?」


「今日はみんな用事があるらしいから、先に帰ったよ」





箒でゴミを集めながらそんな会話をする。





なんか、恭哉君と日常会話を話すのってちょっとヘンな感じ。





一応クラスメイトなんだし、日常会話をするくらい、当たり前のことなんだけどさ。





やっぱりあんなことがあった後だから、変に意識するっていうか緊張するし。


…当の本人にそんな様子はないけど。





「ふーん…お人好し過ぎだろ」





「そうかな~、みんな用事あるなら仕方ないし。誰かがやらないといけないからね」





塵取りにゴミを乗せ終え、ゴミ箱へと向かう。





すると近くに座っていた恭哉君が、何か言いたげな目で私を見ていた。





「なに?」


「だから、それをお人好しって言うんだよ」





と言って、最後に口パクで「バーカ」と言ったのが分かった。
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