Silver Night-シルバーナイト-
ハッキリ言って、私の今まで生きてきた人生において…ここまで気まずい思いをした事があっただろうか。
いや、ない……
その瞬間、一瞬だけチラリとこっちを見たのか視線が男とぶつかり合う。
でもそれもほんの一瞬の出来事で、すぐさま視線はそらされた。
何なんだろう…一体
とゆうかちょっと態度悪くない?
別にどうでもいいけど…こんなに気まずい事ってある?
よほどの人見知りなんだろうか…私だって人と関わる事なんてほとんどないけれど、あそこまで態度悪くないと思う。
チクタクと、やけに時計の音だけが大きく響いていて…それがまた私と彼の気まずさを高めているような気がしてならない…
それなのに、どうしてか茶髪の男は数分しても戻ってくる事はなくて、シーンとした空間がただひたすらに続いた。
気になることといえば、白銀の男の携帯がさきほどからひっきりなしに鳴っているということ。