Silver Night-シルバーナイト-
「あの…邪魔かと思いまして」
振り返った先には、腕を組みどこか不機嫌そうに私を見ている白銀の男。
切れ長な瞳が、やっぱりなんだか色っぽくてやけに私の鼓動を早くさせた。
「今、外には出るな」
なにそれ…どういう意味…?
明らかに意味のわからない事を言われてキョトンとしてみせると、男がそのまま言葉を続ける。
「他の奴らが帰ってきてる」
「他の奴ら…?」
「シルバーナイト」
シルバーナイト……
その説明とは言えないあまりに短い言葉に、私は椅子へと戻ろうとしていた足を思わず止めてその場に立ち止まった。