Silver Night-シルバーナイト-



……私が、倒れた?



「熱があるのに、あんな雨に当たってたら倒れて当然だ」



「……熱?」


「自覚なしか」



私、熱があったんだ…どうりで身体の節々が痛いわけだ。


しかし、それよりも問題がある。


「ここは…何処ですか」



私が寝ているベットはもちろん私の部屋ではなくて、全く知らない場所。



シルバーナイトの倉庫でもないし、病院でもない。



新は私の方へ歩いて来ていた足をベットの手前で止めると、そのままゆっくりとベットへ腰を下ろした。



キシッとスプリングか軋む音が重たく聞こえる。



漆黒の瞳が私を捉えると、そのまま妖美に微笑んだ。



「俺の家」


「………え」



それは予想外の答えで…だってつまりこの人が私をここまで運んでベットに寝せてくれたという事。



新はそのまま私の方へとゆっくりと手を伸ばしてくる。それに思わずビクリと身体を揺らすと「ジッとしてろよ」と呟かれてそのまま私の額へ手をかけ何かをはがした。



「新しいのに変えろ」




そう言って手渡されたのは熱さまシート。やっぱりこの人が看病してくれてたんだ…



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