Silver Night-シルバーナイト-



「間宮さん、今日日直だよね?先生が資料室に来るようにって言ってた」




放課後、グラウンドで部活動をする生徒たちを見ながら、そろそろ帰ろうかと思っていたところでクラスメートの女の子から声をかけられる。




名前は確か…木村さん。




「あ、うん…分かった」




クラスメートから話しかけられる事なんて滅多になくて、少しビックリしながらも鞄を持って教室を出た。




べつにイジメられていたり嫌われているわけではない。




昔からそうだ…私は人と深く関わるのが極端に苦手で…きっとずっと聖以外の人とは話してこなかったからなのかもしれない。




きっと学校の人からしたら私は完璧な聖のおまけみたいなもので、それ以外の何者でもないと思う。




だからと言って別に困る事なんてなんてない。




身内さえ信じられなかった私が…他人を信じられるとは思わないから。




血が繋がっていてもその関係は幸せなモノとは限らない…それなのにあかの他人が私をどうにかしてくれるなんて思ってないから…




< 32 / 365 >

この作品をシェア

pagetop