【2025.番外編&全編再掲載】甘い罠に溺れたら
「あ……」
無意識に手が出た事に、自分でも驚いてそのまま固まった。
その叩いた私の手首を持ち、さらに部長は言葉を続けた。
「図星か?それとも社外に男がたくさんいるから会社ではいらない?」
何を言ってるの?この人は。
私はどうしてこんなことを言われなきゃいけないのかもわからなかった。
そしてイジワルそうに歪んだその表情に、私の中で何かがはじけるのがわかった。
「そんなわけないでしょ?!何であなたがそんな事を言うの?」
ポロポロと涙が頬を伝う。私の涙を見て部長の怖かった顔が、驚いた表情に変わったのがわかったが、もう私は言葉を止めることができなかった。