【完】それでも、わたしはこれを恋と名付けたい。
もう、限界。
声が震えてないかな、とか
泣き顔を見られてないかな、とか
色々気になることはあったけど
もう、抑え切れそうにないみたい。
わたしはひとり、走った。
宛もなく、ただただ走った。
「…っ、うぅっ…」
ねぇ、どうして?
今度こそ上手く行くって信じてたのに。
*
その後のことは、よく覚えていない。
フラフラと仕事に戻って、上手く動けていたのかさえ分からない。
まさくんへの返信をすぐにしなかったことなんて、今まで一度もなかったかもしれない。
終わった、のかな、わたしたち…