不器用な彼女

へそ曲がり姫

今日から一美が戻ってくる。悪阻がだいぶ落ち着いたようだ。




『昔の彼女の物って事もあるんじゃない?』

「3年も彼女は居ないって、カツミさんは言ってたのに?」

『社長は大人だから…割り切った関係の人が居たのかもよ?』

“割り切った関係の人”が居たら居たでショックだが。。。

『今は詩織だけってなら良いんじゃないの? 過去を責めるのは良くないよ? 先ずは直接聞いてごらん? 社長、堂々と詩織への気持ち公言してんじゃん?信じても良いんじゃないの?』


そう尚美に諭されて、少し気持ちが落ち着いて、今日は出勤する事ができた。


「詩織チャン!おはよ!

ほんと、長々と迷惑おかけしました」

事務所に入ると少しやつれた一美が詩織に抱きついてくる。

社長と二人きりより気持ちが楽。今日から一美が居てくれて良かったと思った。



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