かくれんぼ、かくれっこ。
帰りは偶然、マナミと一緒になった。

マナミはずっと彼のことを話している。

「本当にイケメン!どうしよう、ときめいちゃう」

まるで宛ら恋した乙女のよう。

「ヒナは何とも思ってないの?」

「え?」

「だから、堪太君のこと!ヒナが1番仲良かったじゃん。幼馴染みだし」

自分でもよく分からない。

「どうだろう。分かんない」

「ふーん、そっか」

笑ってみせると何とも言えない反応。

するとマナミは言った。

「じゃあ、彼女いなかったら私が貰ってもいい?」

どうして私に言うんだろう。

思ったことそのまま口に出す。

「どうして私に聞くの?」

マナミは少し考えて

「それもそっか!」

何でもないように笑った。
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