2570 ー男子高校生とOLー


むむむ......


パキッ


「うー手が冷たい!はい、どーぞ」



私が右手に持ったアイスの片方を差し出すと、彼は驚いたようにこちらを見つめた



「ちょっと早く受け取ってよ、手ぇ冷たいんだから!いらないの?」


「ありがとうございます」



五月はアイスを受け取り、私がソファに座る様子を横目で見ている



「っ!冷た......」


先ほどまでの自分と同じ反応にクククと笑うと、私はトレーナーの袖を指先まで伸ばして、包むようにアイスを掴んだ



五月も自分のジャージで同じようにアイスを掴む






それからしばらく私たちは無言でアイスを食べ



大して面白くもないテレビをじっと見る時間が続いた






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