私が見つけた大きな希望
...暇だなぁ。
買い物を済ませたけど、今戻っても絶対に莉乃に言われちゃうからな。
吹き抜けのある大広間の椅子に腰をかけた。きっと、時間も時間だから、人があまりいないのかもしれない。
...ボケーッと外の景色を眺めていた。何ら変わりない風景に見てて見飽きてくる。
「...の!萌乃!おーい聞いてる〜?」
と、目の前に手が。
「...?」
「やっと気付いたかよ。ずっと名前呼んでたのに」
「...アオくん!?」
あ、アオくんだぁ。って何考えちゃってんの私!
「よぉ。今日はどしたの?」
「いや、普通に莉乃のお見舞いだよ!友達も莉乃に会いたいって言うからさ、連れてきたら、追い出されて、このような感じに...、」
でも、莉乃もひなも楽しいんだったらそれでいい。どっちも私の大切な人だから、何となく嬉しいというか、なんというか。
「そうだったんだ。」
「うん。ねぇ、アオくん。」
...携帯番号交換したい、なんて、ダメ、だよね…?
「なんだよ?」
「な、なんでもっ、なんでもないよっ!」
あー、絶対に顔真っ赤だよ(泣)
「ふーん...ほんとに?」
「うん、なんでもないよ...。」
アオくんの目が怖い、

しばらく見つめ合っていると...
「じゃあ、俺のお願い聞いてよ」
...ん?アオくんのお願いってなんだろ、
「いいよ。」
「もし、今度さ、外出許可出たら、何処か行かねぇ?二人でさ。」
...嘘っ!?マジで言ってるの!!!
嬉しくて発狂しそう笑
「ほんとに!?でも、貴重な休み、貰っちゃっていいの?」
「いーのいーの。気にすんな。じゃあ、ケータイ番号交換しとく?」
携帯まで!幸せ者かっ。
「う、うん!お願いします、」

お互い携帯を取り出して、トークアプリを開く。
「萌乃って、萌えるに乃って書くんだな。」
「うん!そうだよ!アオくんも葵に威って書くんだね。カッコイイ笑」
自分のトークアプリを見つめながら思わず言う。

...照れてる?なわけないか…。
「てか、携帯は、いいんだけどさ、その、か、彼氏とかには、大丈夫な訳?」
...彼氏?んなのいないよ。
「彼氏居ないよ?そういうアオくんこそ、彼女居るんじゃないの?」
「いたら誘わないよ。」
...だよね、良かったぁ!
「電話、ありがとう!そろそろ戻らないと、だから。またね!」
と、手を振る私。



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