SOG&MJK☆〈完〉
恋する乙女
―――それからしばらく経ったある日。
「ねえ、眸?」
近くのカフェでお茶してたあたし達。
來名は何やら真面目な顔をしてる。
「何?どうしたの?」
「あたしさ…好きな人出来ちゃったみたい」
「…え!?」
思わずケーキを落としそうになった。
だって、好きな人って…?
「ちょっと!驚きすぎ!
あたしだって女の子なんだからね!」
「ちがっ…そう言う訳じゃ…」
正直驚いた。
だってあのSの來名がだよ?
誰だってビックリするでしょ。
だけど、少し興味もあった。
來名ってどんな人に恋するのかな…?
「ね、ねえっ
相手はどんな人?」
「んー?優しくて面白くて
頼りがいのある人!」
…あたしの理想のタイプの人じゃん。
「ちょっと!それあたしの理想の…」
「いいじゃん?眸には神楽君がいるんだし♪」
ええ? 何でいつのまに『神楽君』なわけよ?
しかーも!まだあたしは好きじゃないし!
「まだ好きじゃないもん!」
あたしは思い切って言い返す。
……が。
「…まだ?」
來名がニヤッと笑ったのがすぐに分かった。