SOG&MJK☆〈完〉

アイツ恐怖症。



「どうも。眸の幼馴染の
 成田真咲です。」


奴は表でもない、裏でもない笑顔を見せた。


「ああ、編入生の。」


「覚えててくれたんだー。
 どうもありがとう。」


「…別に。」


男同士の会話。


 なんだか…隼。


素っ気ないような…。


「とっとりあえず
 中…入って?」


あたしは割り込むようにそう言った。


「上げてくれんの?
 …じゃ、遠慮なく。」


『お邪魔します。』

 そう付け足して真咲は中へと入って行った。



「…隼」


「何」


「…あんま余計なこと喋っちゃ駄目だよ?」


「分かってるって」


ふんわりと笑った隼にあたしの心臓は



 大きく反応する。



あー!駄目駄目!


 今はこんな状況じゃないんだ。


何とかして…話を付けて。



 同棲をばれないようにしなきゃ。



でも…何で?
< 86 / 236 >

この作品をシェア

pagetop