解離性同一性障害と私。
「痛い?悲しい?苦しい?
あたしが、あんたの変わりになってあげる。」

痛いも、悲しいも、苦しいも分からない。
ただ、誰も信用出来ないーー、欠落した私の心に入り込む女の子に、私は少し救われたんだ。

「貴方は誰?」


私は彼女に、聞いていた。

「あたしは、ゆき。


貴方の変わりになってあげる。
一緒に苦しんであげる」



ゆき……………?

そして、私は眠りついた。




それは、長い眠りだった。



再度目覚めた時、高校一年生になっていた。

抜け落ちた記憶ーーー。


5年は、記憶が無かった。


< 2 / 4 >

この作品をシェア

pagetop