君の声を聞かせて
「そっか…」
といって悲しげに俯く。どうして先輩がそんな悲しんだ顔してんの?意味わかんないし。
哀れだとでも思ってんの?
私だって好きでこうしてる訳じゃない。
「友達がいなくて可哀想とか思ってるんですか?私だって…私だって…っ」
カッとなって目が潤んできた。
「こんな能力なんかなかったら良かったのにっ…って何度も思ったんです!」
「…そっか…やっぱり君は心の声が聞こえるんだね。」
やっぱりこの人気づいてたんだ…私のこの能力。
「でも、違うでしょ?」
先輩の目が私を真っ直ぐに見つめる。