透明なパレットに何色もの色を重ねて
「今、何時だろう」

気がつくと、私は膝を抱えて眠っていたようだった。

それくらい疲れていたんだと思う。
最近は眠れない日々が続いていたから。

教室に戻ろう。
重い腰を上げて、スカートの汚れを落とした。

貴美枝と良美はいるのかな。
教室に戻ればまた、暴言を吐かれるのかな。

そんなマイナス思考のまま、階段を降りて教室へと向かう。
一年生の教室がある二階へと下りると、
廊下には人もいない。
鍵がかかっている教室も多かった。

チラッと廊下から時計を見ると、
時計の針は十七時を指していた。

そんなに眠っていたのかと驚いた私は慌てて自分の教室へと急いだ。
< 12 / 24 >

この作品をシェア

pagetop