僅か30センチの恋
happyな気持ち

後に戻れないのなら前に進むしかない。
でも、俺には進み方が分からない。

何かのキッカケで
スズが俺の事を好きにならないだろうか
なんて、神頼みにも近い願いに縋っていた。

自分の力で勝ち取れないのなら
神でも悪魔でも何でもいい。
スズの気持ちを変えてくれないだろうか。
なんて、子供みたいな事を
1日中考えていた。

家に帰り、向かいの部屋の
明かりを確認すると
スズはまだ帰ってきていなかった。

平日の夜は大抵家にいる
スズにしては珍しかった。

風呂に入り、時計の針が0時を
指してもまだ明かりは灯らない。
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