僅か30センチの恋

涼美「何でさ、リト。」

李人「何が?」

涼美「そこは馬鹿な事
言うなよって呆れる所でしょうが。」

李人「呆れないよ。
スズの言葉、その通りだと思う。
欲しかったのかもしれない。
俺も、心の拠り所。」

この別荘の事ではない。
俺はスズという心の拠り所が欲しい。

涼美「作ればいいのに。」

李人「作るって?」

涼美「リトなら簡単だよ。
カッコイイしモテるしすぐに彼女出来るよ。
リトの事、大好きーって言ってくれる
彼女がいればそこが
リトの心の拠り所になる。
リトは昨日、Unhappyになるのも
恋人がいるせいだって言ったけど
それよりもHappyな事の方が多いよ。」

悪気がない事は分かってる。
スズにとって俺はただの幼馴染。
理解しているからこそ何も言えない。
否定も肯定も出来ない。
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