"恋"と"親友"との曖昧な距離
「…」
今、一緒に食べよって言いましたか條内くん?
『ダメ?』
そ、そんな顔しないでよ…
まるでわたしが悪者じゃない!
「條内くんー、七瀬さんよりも私たちと食べようよ!」
ほら、来ましたよ。條内くん狙いの女子達。
兼私をいじめている人達が。
『ごめん。俺、七瀬と食べたいんだ。』
ドキッ
な、なによ。ほかの人を断ってまで
わたしと食べたいの?
そんなの、そんなの…
断れないじゃない…。
『で、七瀬。ダメか?』
もー、分かったよ!
「いい…よ」
『まじ?やった!』
そんな嬉しそうな顔。
やめてよ、條内くんただでさえかっこいいんだから…
と思っていた矢先。
ギロリ
痛々しい視線が…
ひぃぃぃ!
『七瀬、行こ』
「あっ…」
條内くんは私の手首をつかみ教室を出た。
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