執事の君に愛されて……
ーーーーーー

朝目覚めたら、零が居なかった。
そうだよね、一晩中いるわけない。
私は、昨日から変だ。

時計を見たら、6時半。
コンコン。

「萌お嬢様、朝でございます。
失礼します」

零だ………。
私は、急いで髪をとかした。

変じゃないかな?

バカみたいに意識して、自分でも分かる。

私………。


「起きていたんですね、おはようございます。
お嬢様っ、朝食の準備が出来てます」

うわ、かっこいい。
見慣れた黒のスーツ、見慣れた黒髪。

やっぱりかっこいい。

「萌お嬢様?
どうしました?」

いけない。
見惚れ過ぎだ私…。

「な、なんでもない。
準備したら行くね」

いけないいけない、私…意識し過ぎだ。

ちゃんとしなきゃ。
私は、気を引き締める。
そんな私を見る零。

今日は、紳士的執事の零だ。

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