執事の君に愛されて……
と、言うか、この課って男の人多くない?
女の人は、いるけど地味系な目立たない人が二人。
派手なのは、マイと私ぐらい。

「あの、マ……松原さんは……」

松原 マイ。
ずっとさっきから見えないマイを、気にしつつ私は、先輩方を見た。

なんだか、不気味にニヤニヤ笑ってる。

なんだろう、違和感………。
「大丈夫だよ、ちゃんと"仕事"してるから…」 
仕事?お茶汲み以外の仕事、今まで言われたことないけど………。

「今は、あの執事いないんだね」

ガチャっーーー。
なんで、鍵を?

嫌な予感が頭を過る。
「あの、なんで鍵を………?」

ニヤリ、と笑う男達。
先輩が、悪魔に見えた。

近づく先輩達に、1歩下がる。
壁側まで追い込まれ、息を呑む。

「大丈夫、怖くないよっ。
俺達、優しいし」

違う………。

そんなんじゃない………。



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