愛があれば、それで

罪の意識

朝、目を覚ますと隣で寝ている妻ではない裸の女性。



「……やっちまった」



今更後悔してももう遅い。
連絡もなしに朝帰りになってしまった俺を気にしてるのなか、スマホを手に取るとたくさんの着信がきていた。

彼女に気づかれないように、ベッドから抜け出して服を身に纏う。

そして、ベランダに行かせてもらい、結花に電話をかける。



「透、くん」



すぐに出た、結花の声色はいつもの結花じゃなかった。
一瞬、バレたのかと冷や汗をかいた。



「結花?ごめんな、帰れなくて」


「……痛い」


「ん?」


「お腹が痛い……っ、もう立ち上がれない……っ」



結花の言葉に血の気がサーッと引いていくのがわかった。



「すぐに帰るから!横になってろよ!」



そのまま、俺のカバンを手にして寝室を出ようとする。



「本田さん、行っちゃうんですか?」



ドアノブに手をかけた俺の背中に温もりがはしった。



「ごめん、関さん。起こして」

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