その悪魔、制御不能につき
◆彼女こそが、自分の隣にいるべきだと感じた



自分が大多数の人と感覚が違うというのは幼い頃から理解していた。違うというよりもズレているとでも言うのだろうか。


ただそのことに対して孤独感や疎外感、寂寥感、嫌悪感などの負の感情を感じたことはなかった。両親も親族も自分の感覚はわかってくれたし、一番近い友人も自分のことをよく理解していた。


まぁそいつ曰く「確かに似ていますし共感も理解もできますが、私は鷹斗ほど本能的に生きているつもりはないですねぇ。まぁそれは性格もあるのでしょう」らしい。


そこら辺自分が納得していれば俺は特に考え込んだりしないが友人…湊は違ったようで、後々自分の見解では俺や湊は住んでいる世界が自分を主軸に興味のあるものや大切なもので構成されていてその他どうでもいい事柄については無意識のうちに切り捨てて生きているのだろう、ということだった。


意味はそうだがニュアンスとしてどうなんだとは思った。否定はしないが。


生活する上で必要なものに対しては認識はしている。認識はしているがそれは人が生きるために酸素が必要だと理解していることと同じでそれ自体に興味は湧かない。ただそこにあるという事実だけを認めている。対人関係もそういうことなのだろう。


だからこそ、自分の世界に入ってきた人物には強い関心を抱く。それこそ普通の人間がその他大多数にむけるものを特定の限られた人間だけにむけるのだからおかしいと言われても否定できないかもしれない。




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