冷たい幼なじみが好きなんです
二宮のようなルックスも頭もいい強敵が笑の一番近くにいるせいで、せっかく同じクラスにまたなれたというのに、気づけばカレンダーは五月に変わっていた。
やばい。このままでは一瞬で一学期が終わってしまいそうだ。
このゴールデンウィークのあいだに、もしかしたら二宮が行動を起こすかもしれない。
そうなったら俺に勝ち目はきっとない。
そもそも、笑に恋愛対象として見られていないことも重々承知だった。それでもいい。好きだと伝えたい。
そして俺はゴールデンウィーク前日に笑に告白した。
結果、予想通りフラれた。
『わたしも竜のこと好きだよ。でも、友達としてしか見れない。だからごめんなさい』
これが笑の返事。
もちろんショックだったが、かえって気が楽になった。
これからも思う存分、友達として笑と笑い合いたいと思った。