虹色〜番外編〜
いそがしくなって、学生のときとくらべると
足をはこべる機会が減ってしまった。
それでもなにかあるたびに
ここにきて愛生に報告したくなる。
愛生とつきあっていたときは
まだ関西弁をはなしていたから、
俺の標準語をきいたら
愛生はきっと笑うんだろうな。
「星くんコーヒーさめちゃうよ!」
希生の声にとじていたまぶたをあける。
「愛生」
写真のむこうで笑いかけてくれる。
そんな愛生にそっとほほ笑みかえす。
☆☆☆☆
「ごちそうさまでした」