ハロウィンの館〜八年越しの復讐〜
世界は私を中心に回っている。なぜなら、私は生まれてから苦労したことなどない。なんでも願いを叶えてもらえる。

かわいい服も、有名なブランドのバッグも、きれいな宝石も、なんでも私は手に入る。アメリカやヨーロッパに夏休みや冬休みには連れて行ってもらえるし、大切なのはやっぱり富だと思う。

パパのおかげで有名なお金持ち大学にも入れているし、パパの力があればどれだけ大学をサボろうが留年の心配はきっとない。

そう思い私の友達の夏樹と美湖とハワイへ旅行に行った。今はその帰り。

道路は事故があったらしく渋滞。ありえない!本当にありえない!

イライラしている私に、夏樹が「裏道を知っているよ」と言い、山道へと車を走らせた。



そして、今に至る。

私は車を黙って運転し続ける夏樹を見つめた。その目はどこか焦っている。私の機嫌を損ねたらどうなるかわかっているからだろう。

夏樹は、なんでも言うことを聞いてくれる私にとって大切な召使いだ。宿題も頼めばやってくれるし、限定のおいしいパンも何時間も待って買ってきてくれる。

それに比べて、隣でボリボリと音を立てておせんべいを食べている美湖は最悪だ。まずありえないほどのデブ。ファッションセンスもない。そして食べることしかできないただのバカ。それでも私がそばに置いておくのは、何かあったら全部コイツになすりつけようと思っているから。
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