あの日のあたしへグッドバイ
あのときのあたしは、きっとすがる相手が欲しかっただけなのだと思う。
彼の優しい言葉に、あたしは思わずしがみついた。
それほどあの頃のあたしは弱かった。
支えてくれる人が、欲しかった。

そして、彼も。
彼はあたしじゃなくても良かったんだ。
彼の中であたしはたくさんの人の中の一人。
彼を通り過ぎていく人の一人。
あの頃はそれに気が付かなかった。
今でははっきりとそれが分かる。

そんな二人の関係が、長く続くはずはなかった…
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