そんな目で見ないでっ!
縮まる距離

夏休み突入

夏休みがやってきた。

頑張った甲斐があり、司は全教科過去最高点を取る事が出来た。

当然塾の話もなくなり、夏休みに入った途端、秋菜を誘うようになった。


「なぁ、海行こうぜ!
夏はやっぱ海だろ?」


行楽地マップを広げて楽しそうにしている。


「ここの海、超綺麗だぜ。
しかもすっげー穴場なんだってさ!
こりゃ、行くっきゃなくねぇ?」


司が開いたページには、綺麗な砂浜と、青い海が写っていた。

淡い空の青と濃い海の青。

写真の通りなら行ってみたくなるような魅力的な場所だ。


「…でもここ、車じゃないと行けないじゃん。
誰に連れてってもらうの?」


「エッ?マジで?
…あ、ホントだ…親同伴はパスだって!」


「あたしは別にいいけど、親が一緒でも。」


「俺はヤダ!絶対二人だけで行く!」


司は行楽地マップをパラパラとめくりながら、必死に良い場所を探していた。
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