今夜、夫婦になります~俺様ドクターと極上な政略結婚~


肩の上で揺れる栗色の髪は柔らかそうで、色白の肌と合わせてふんわりとした印象を与える。

身長も百六十センチある沙帆より小さく、細いこともあって、花梨は小柄で守ってあげたくなるタイプの女子だ。

もし自分が男で花梨と出会っていたら、高確率で花梨に惚れるだろうと沙帆は密かに思っている。


「沙帆先輩、ここのホテルのナイトプール、見たことありますか? インスタとかにも結構載せてる人多いんですけど」

「ううん、見たことないや」

「そうなんですか⁈ いや、ほんと、すんごいインスタ映えするんですよ! ライトアップもいろんな色で綺麗で、プールの中から光ってるみたいに見えたりとか――」


楽しそうに話す花梨の声ににこやかに頷いていた沙帆の歩みがピタリ止まる。


「……沙帆先輩?」


真横からの花梨の声が遠くに聞こえるほど、沙帆の頭は一瞬にして真っ白になっていた。

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