焦れ恋ロマンス~エリートな彼の一途な独占欲
責任ある仕事を任されて、これからますます仕事が楽しくなるし、恋愛している暇なんてない。……それになにより、私はもう誰も好きにならないと決めたから。

私の気持ちを誰よりもみどりがわかってくれているはず。それなのになぜ一緒に行こうなんて言うのだろうか。

彼女の真意を探るように見つめていると、みどりは大きく瞳を揺らした。

「そろそろ新しい一歩を踏み出してもいいんじゃないかな? このままじゃ杏、ずっと過去を引きずったままになっちゃうよ。それでもいいの?」

「それは……」

言葉に詰まる。するとみどりは私に言い聞かせるように続けた。

「それに悔しくないの? あいつのせいで幸せになれないままで。ここは一発、いい相手を見つけて『私は幸せなのよ!』って見せつけちゃいなよ」

なんて答えたらいいのかわからず、作り笑いを浮かべる。

私には高校二年生から大学三年生までの五年間、付き合っていた人がいた。大学を卒業して就職したら一緒に暮らし始めて、ゆくゆくは彼と結婚するのかもしれない。

そんなことを考えていた矢先、彼の浮気が発覚。
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