あなたが居なくなった日。
ただピアノは一生涯弾き続けたいとは思ってる。
できればそれに携わる仕事をしたいとも思ってる。
でもそれらは漠然としたもので、まだ夢と呼べるほどのものですらない。
ふと友を見る。
『得意な曲で攻めてみようかなぁ』
そう言った楓は楽しそうに子ども向け楽曲の譜面をパラパラと捲っている。
楓は私と違って目標が明確だ。
得意な曲で子ども向け楽曲を見ているあたりそこに行き着くまでの努力もかなりして来ているのだろう。
私には何があるんだろう。