*・。ALICE。・*
そろそろ戻ろうと思って
最後にリク君を見たとき、
その幼い雰囲気の中にいる
彼の存在にやっと気づいた。
「あれってもしかして…蓮?」
―大野蓮―
あたしの幼馴染だ。
今まで気づかなかったのが
逆に奇跡的なくらい。
二人の楽しそうな姿を見て
ある考えが頭に浮かんだ。
「蓮~ちょっといい?」
あたしに気付いた蓮が
こっちに駆け寄ってくる。
あたしにはこの時
知る由もなかったんだ。
このことがどれほど
あたしの人生を狂わせてしまうかなんて・・・