100日間、あふれるほどの「好き」を教えてくれたきみへ




結局、私は四限目が終わったと同時に早退した。

佐原は過剰なぐらい心配してきて、しまいには『送っていくから』と、言う始末。本気で付いてきそうだったので隙を見てそそくさと校舎を出た。


……ああ、頭痛がひどい。

今朝飲んだはずの薬はあまり効かずに、続けて追加分を服用してしまったせいで身体がフラフラしてる。副作用はしっかり効くくせに、頭の痛みが取れないのは……。



『俺さ、お前以外可愛いと思えなくなっちゃった』


そんなバカな佐原の声がまだ耳に残ってるからだろうか。



佐原は本当にことごとく私のペースを乱してくる。


心配なんてしなくていい。私なんかに構わなくていい。

だけど、佐原との接点を作ってしまったのは私が原因で。彼を中途半端に巻き込んでしまったのは私のせいで。


佐原は今までどおり大勢の友達から慕われて、楽しそうに騒いだりしてる姿のほうが似合ってる。


わざわざ、こんなに暗い私のほうに来ることはない。

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