覚悟はいいか!【完結しました】
終結の刻side誠



「どうして優が?どうして?」

「美幸!」


俺の胸を叩く美幸ちゃんの手も心も、もっと痛いはずだ
優の心は限界だ


消えたい、そう言った
俺の腕の中で小さく消えるように意識を手放した

優の手には白い封筒があった


中には知らない男と優がキスしている写真
合成だとわかっていても、嫉妬してしまう

消えたいと言った優は俺の側から離れてしまうのではないか
この写真が現実の物になってしまうのではないかと恐怖に襲われる


「入院して傷ついている優を…………
どうしてまだ傷付けるの?どうして…………
優が何をしたの?」


美幸ちゃんの手には白い封筒が握り締められていた
見た瞬間に美幸ちゃんは泣き叫んだ


手紙には
"あんたが消えないと他の奴等が不幸になる"
そう書かれていた


優が見たかどうかはわからない
たぶん、見てないと思う
開かれた形跡がなかった


「誰なんですか?これ!」


俺の関係だと思う
慶太が調べてくれてるが、元カノでは無さそうと言われた
じゃあ、誰が?


優に聞いても教えてくれなかった


「みのり、」

「え?」

「みのりに頼んでみるよ、
姉のように慕ってたし
入院してからまだ会ってないから」


最後の頼みの綱だ




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