覚悟はいいか!【完結しました】




みのりが…………なんて信じたくなかった
いつも、なんだかんだと傍にいて大事だった

もしかして、優に出会わなければ…………みのりとの未来はあったのかも知れない
いや、やっぱり俺にとっては優の未来しかないかもしれない


「ごめんな、俺、何も知らなくて
いっぱい傷付けてきたよな?
ほんと、ごめん」


本当は優を傷付けたみのりを許せないはずだったのに
何故か今の状態に別の意味で許せない


「みのり、いい加減優から離れろよ」

「誠さん!どうしてそんなこと言うの?
みのりさん、離れたらやだ、私の事嫌い?
もう、いや?」


か、可愛い…………
それなのに、相手がみのりってどういう事だよ
そんな風に俺に言って欲しい


沸き上がる嫉妬と
強い敗北感


「ほ、ほら、優ちゃん、誠が………」

「やだやだ!」

「ま、誠………」


みのりの心底困った顔に更なる敗北感
むかつく


「優………」

「誠さんは、私からみのりさんを離すの?
私が弱いから?弱虫だから………みのりさんをいっぱい傷付けた………
けい、さつに行くの?」

「優」「優ちゃん」

「何やってんの…………お前ら」


呆れたように病室に入ってきたのは慶太


「外から聞いてたら埒あかねぇし
優ちゃん………」

「社長………」

「うわぁ、優ちゃん、可愛いねぇ
なんか子どもみたいだ」


ポンポンと頭を撫でて"でもね"と慶太は真面目に話始めた


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