覚悟はいいか!【完結しました】



誠さんを不安にさせてる理由はわかっている
私はまだ一度も気持ちを伝えていない

好きです

そう言いたいけど、そう簡単には言えない
いい歳だし、別に付き合ってるんだからわざわざ言わなくても良いんだけど
誠さんが抱えている元カノからのトラウマを上書きしてあげたい


気持ちが伝われば良いな
そう思いながら、彼をぎゅっと抱き締めた


「私なんてモテませんよ、心配し過ぎです」

「優!無自覚過ぎるから!
俺が好きになったんだからな!
他のヤツが優に惚れても可笑しくないから!」


必死な姿に思わず笑ってしまう
誠さんはそんな私を見て、更にぎゅっと抱き締めた


「可愛い……
他のヤツに笑ったりしないで」


そう言って、唇を奪ってきた
彼と過ごす時間は全て抱かれているわけでない
それが凄く心地よかった

だけど、抱かれるときは……
それはもう、獰猛な虎の様に何度も果てしない
正直なところ、今までの彼女はこの激しさに付いていけてたのか、と
嫉妬どころか尊敬している

トラウマとなった彼女とも3年付き合ったとか
私は大丈夫だろうか?

決して、乱暴ではない
寧ろ、丁寧に愛しそうに抱いてくれる
そして、獰猛さを発揮させていくのだ
私はいつも意識を飛ばしてしまう


「優、ごめんな?大丈夫か?」

「あ、」


今日も、途中で意識を飛ばしてしまったらしい
いつも、起き始めに映るのは誠さんの心配そうな顔





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