覚悟はいいか!【完結しました】
恐怖の手紙




仕事が終わってマンションの郵便受けを確認するのは日課になっている
誠さんは、自分だけの時はよく郵便受けが満タンになってたって苦笑いしながら言っていた


部屋に入って何時もの様に確認していると宛名だけの白い封筒

宛名は、私
私になんて…………
まだ、誠さんの家にいることは特定の人にしか言ってないのに
そう思いながら開けてみて鳥肌がたった


「な、なに、こ、れ………」


恐怖に声もまともに出ない
手が震える
写真一枚と手紙が入っていた

写真は…………私と、元カレ

そして、手紙には
"津川優はこの男にヤり逃げされた"とパソコンで打ってあった


どうして………


書かれているのはそれだけ
元カレへの嫌がらせ?
いや、元カレへの嫌がらせなら私に送ってくることは可笑しい

誠さんへの嫌がらせかと思ったが宛名は私だ
しかも、消印も住所もない
ポストに直接投函している

私が誠さんと一緒に住んでることを知ってるんだ

震える身体とは裏腹に頭は冷静だった


会社にも送られてるのだろうか………
どうしよう………
こんな内容、知られたら………


明日会社に行けばわかるはず
社長宛に送られている可能性もある


私は重たい身体を引き摺りながら立ち上がり
いつもと変わらないようにシャワーを浴びて誠さんへ夕飯を作って先に休もう
今日は遅くなるって言ってたから先に休んで問題ない
誠さんに知られたくない
日常と変わらない様にしないと
勘のいい誠さんは気付いてしまう


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