覚悟はいいか!【完結しました】




初めて白い封筒が送られてきてから2ヶ月が経っていた



郵便受けを確認して見つけた白い封筒に身体が硬直する
忘れた頃に送られてくる写真と手紙


この1ヶ月は頻繁にほぼ毎日送られてきていた
誠さんが長崎に出張でいない事を知っているのかもしれない


手紙の内容は毎回同じ
写真は同じ時と違う時があった


今回の写真は、違う元カレ


これで5人目
私の元カレを探しだして写真を撮って合成させてるんだ


凄まじい執念を感じる
そんな手間を掛けてまで私に………?

震える手で白い封筒の中身を確認する


「あ、あぁ……………」


声にならない叫びになる


"あの人の隣にあんたみたいな女
許さない"


頭を抱えて座り込んだ
"許さない"
そう書いてある


握りしめた手紙はもう一枚あった


"あんたを守る奴等もみんな
許さない"


心臓の音だけ感じる
私だけじゃない
私以外もだ


ここにいたらダメだ
皆に迷惑掛けるかも
それだけじゃない、危険な目に合うかも知れない

誠さんだけじゃない、美幸や隆也にも、みのりさんにだって
もしかしたら家族にも


身体の震えが止まらない
出ていかないと
ここに居たら駄目だ

私は咄嗟に今まで送られてきた封筒を全部鞄に入れて出ていこうとした時、鍵が開いた


まさか!
ま、誠さん?
出張から帰ってくるのは明後日の土曜日の予定だったはず


開いて入ってきた人に私は驚いた



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