略奪"純"愛 『泣かすなら俺がもらう』

結と絆と俺と…

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結と絆と俺と…

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俺たちは品川から新幹線に乗り、9時半過ぎに浜松に着いた。

結が連絡をしてくれていたので、結のお母さんが駅まで迎えに来てくれていた。

「お母さん、ありがとう。
天、母です。
お母さん、こちら、小川天さん。」

と、結が車中のお母さんに紹介してくれた。

「はじめまして、小川天です。
わざわざお迎えに来てくださってありがとう
ございます。」

俺は、身を屈めて、助手席の窓から挨拶をする。

「いいんですよ。さ、乗ってください。」

俺たちは、お母さんの運転で結の実家に帰った。



家に着くと、お姉さんが玄関で待っていた。

「おかえり、結。」

「ただいま。」

「あなたが天くんね？
はじめまして、結の姉です。」

7歳年上だというお姉さんが優しい微笑みを向けてくれる。

「はじめまして、小川天です。
結から、お姉さんが結婚を止めてくれたと
聞きました。
本当にありがとうございました。」

俺は、これでもかというくらい深々と頭を下げた。

結が今、俺の所にいてくれるのは、この人のお陰かもしれない。