略奪"純"愛 『泣かすなら俺がもらう』
バスケ
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バスケ

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4月30日(火) 9時半。

結を迎えに行って、体育館に向かう。

今日は、うちの本社が持つ体育館の半面を借りている。

反対側では、本社のバレー選手が練習していた。

うちのバレーチームはとても強くて、全日本の選手が何人もいる。

「天、見て見て! すごいよ!」

結がバレー選手を見てはしゃぐ。

他の男を見て、喜ぶなよ。
ムカつく。

「お前、誰の応援に来たんだよ。」

俺が不貞腐れて言うと、

「いいじゃん。
天があの人達よりカッコいいとこを見せて
くれれば、いいんでしょ?」

と結が言った。

「言ったな?
見てろ。惚れても知らないぞ。」

俺は結の頭をぐしゃぐしゃに撫でる。

「ちょっと、やめてよ!
頭、ボサボサじゃん!」

「ははっ
わりぃ、わりぃ。」

結は一生懸命、手櫛で直しながら、

「もうっ!」

と怒った。
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