私のクマさん
日常

くまとはちみつ

木掘 玖馬。
きぼり くうま。


私の彼氏の名前です。


木彫りの熊から名付けられたという、
なんとも可哀想な彼。

彼の両親には悪いけど、
あまりにも安易すぎると思う。



ぱっと見仰々しい見た目の名前とは裏腹に、
森のクマさんよろしく
のんびりとした性格に育った彼は、
今もニコニコしながらテレビを見ている。


小学校のクラスの担任が主人公の学園もの。

やんちゃな子供達が
先生と協力して
クラスの問題を解決していく様が人気のそれに、
私はあまり興味がない。



「クマー。そろそろお風呂はいったら?」


「んー 」



あ、これは聞いてないな。

しょうがない。先に入るか。



「くまー。私先に入っちゃうねー?」


「んー」



これも多分聞いてない。

まぁいいか、入ろう。
明日も仕事だ。


そう思って私はお風呂に向かった。
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