極上御曹司の愛妻に永久指名されました

8、宿は彼と同部屋!?

「……きろ。真野、起きろ」
遠くで風間の声がする。
「嫌よ。……眠い」
寝返りを打って布団を頭から被れば、誰かに勢いよく布団を剥がされた。
「寒っ!?」
縮こまってブルブル震えながら目を開けると、スーツ姿の風間がいた。
「……風間?」
ハッとしてベッドから起き上がる。
なんで風間が……あっ、昨日泊めてもらったんだっけ?
いつの間にベッドで寝てたんだろう?
夜眠れなくて、リビングに行ってブランデー飲んで、それで、こいつに……!?
昨夜のキスのことを思い出して、ボッと火がついたように顔が熱くなる。
あ~、顔合わせるのが滅茶苦茶気まずい。
目をこする振りをしながら風間から顔を背けると、彼は俺様な態度で告げた。
「二十分で用意しろ。七時にここを出る」
「え?二十分!」
風間の言葉に驚いてスマホの時刻表示を見れば、午前六時四十分。
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