極上御曹司の愛妻に永久指名されました
大学の試験が終わると、風間と共にちょくちょく会社に来ていたらしく、役員も彼に一目おいている。
「了解。食事って宗教とかアレルギーとか気にすることある?」
メモを取りながら聞くと、彼はフッと微笑した。
「いや、大丈夫。あとで詳細メールするから。紫ちゃん、まだ三日目なのに凄いね。その気配り、秘書向きだよ」
長谷川が褒めるが、素直に喜べない。
私の機嫌を取るつもりなのだろう。
だけど、そう簡単にはあなた達を許しませんから。
「あとで田島さんが戻ってきたら手配するわね」
ビジネスライクに返せば、彼は苦笑いした。
「紫ちゃんってクールだね。あと、恭一にコーヒー持ってってあげて」
「わかった」
そう返事をして席を立つと、長谷川はどこかに行ってしまった。
秘書室の奥にある給湯室には、最新のコーヒーマシーンがある。
カプセルをセットすればすぐに作れる優れもの。
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