元カノと復縁する方法
ドアを開けたところに立っていたのは、しかし、優しい顔をした颯では無かった。

その顔は、険しい。

怒ってる

会ったらすぐにでも抱きついてしまいそうだった旭の心は、深く沈んでしまった。

「なんで、あいつがいたんだ。」

テーブルに向かい合って座り、注いだお茶を颯の前に置く。

「自分も残ってたからって、サンドイッチ、くれて。」

旭が返すと、チッと舌打ちが聞こえた。

「で、何言われた。」

険しい言葉に、本当は伝えたいと思っていた言葉が出ない。

「何も、言われてない。」

嘘付け、と吐き捨てるように言う。
お前は顔に出やすいんだよ。

「なに、言われた。」

強調するように再度そう言われ、恐る恐る口を開く。

「寂しいなら、」

颯の目が鋭くなる。

「寂しいなら、いくらでも甘やかしてあげる」

いつでも、おいで、って。

その瞬間、今までの表情は颯が必死で怒りを抑えていたのだと分かった。

この人に、こんなに激しい感情があったなんて。

頭の隅で、冷静な自分がそう言った。
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