ハル色に染まるるを…


「なんだそれ、身元は?
どこで知り合った?
『SNS♪』とか言ったら
お兄さんは、一発殴るぞ。」


拳を自分の掌に打ち付けるポーズを
取りながら、ハルくんが冗談ぽく言う。


さっきとは打って変わって
目に生気があるのは


気のせいかしら??


「大丈夫だよ、ハルくん。
クライアントの社員の妹さんだから。」


すると、彼は拍子抜けしたみたいに
肩の力を抜き、言い放った。


「なんだ女子か。」


ハルくんの大人っぽくしたら?
というアドバイスで
私の服はすぐに決まった。


ハルくんに選んでもらった服を着て
私は約束のカフェに向かった。


< 145 / 161 >

この作品をシェア

pagetop