ハル色に染まるるを…



「あの!ゆい様に聞きたいこと、
書いてきたんです!
質問してもいいですか?」


突然、花楓さんの
質問タイムが始まった。


「彼氏は?」
「家族構成は?」
「趣味は?」
「好きな食べ物は?」


……


ザッと50くらい質問が
あった気がする……




メモを見ながら前のめりで、
弾けそうな笑顔で
聞いてくる花楓ちゃん。


答えはしっかりメモに
書き込んでいた。


突然取材を受けたようで
正直、ものすごく疲れた。


だけど、好きな芸能人にでも
会ったかの勢いで喜ぶ美少女に
悪感情を抱く気にもなれず……


「ゆい様!
花楓と友達になってください!」


そう言って、頭を下げる
美少女に嫌とは言えなかった。


「私で良ければ。
でも、ゆい様って呼ぶのは
やめて欲しいな……」


私は彼女の申し出に
そう答えた。
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