perverse
それから1時間後、私の携帯電話に宙さんから着信

「はいっ、佐藤です!」

慌てて出る私
すごく緊張している

「星野です。先日はお菓子をありがとう・・・」
「------いえっ、お世話になったのは私ですから・・・・」

緊張している

ドキドキ感が半端ない

「あの・・・・、お礼もかねて、食事でも行かない?」


「・・・・・・・」

想定外の言葉に、唖然としている私

だって、なぜ私を誘うのか意味がわからない

でもこの場で理由を聞く勇気もなく、翔の話題に変えることもできない

「いいですよ・・・」

と返事をするだけで精一杯

「彼氏とか大丈夫? こんなおじさんと食事行くの・・・」

えっ、直球?こんなストレートな人だったっけ?

私の知っている宙さんはクールで他人のプライベートに無関心だったような

翔と付き合っていた時も全く干渉してこなかったし、必要以上に兄弟の会話がなかった・・・
って翔から聞いている

今、話しているのは私の知らない宙さんなのかもしれない・・・と思うと、思わず笑みがこぼれた

「いませんよ。 それより4歳しか変わらないのに、 おじさんっておかしくないですか?」

「俺、近結構オヤジくさいって いわれるんだよ」
「えーそうなんですか? 私には見えないですけど・・・」

その後、差しさわりのない話を30分ぐらいした。話ている時間が楽しかったのか、もっと話したいという自分がいた。

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