perverse

不安だった

ドラマみたいに誰かに助けてほしかった

望んではいけない･･･たぶん････

私の脳裏には冷たい表情の翔の姿が浮かぶ

無邪気で優しかった翔は、絶対現れない

ただこの状況で頼れる人は、『彼』しかいない

携帯を手に取りメッセージを打つ

【生理が来ない。どうしよう？】

挨拶もない用件だけの一行文。どうせ返事は来ないだろう

もしかしたら拒否設定をされている可能性もある

でも少しでも、いるかもしれないお腹の子のことを考えてほしい･･･という願いがあった


私の期待を裏切り翔から連絡が来たのは、私が自宅に到着してから

「----はい」

突然の電話で心の準備ができていない

張りつめた空気

「俺らもう別れたんだよな････」
「-----」

今まで聞いたことのない冷たい翔の声、思わず無言になる

「もう、連絡してくるな！」

私の話も聞かず、一方的に電話を切ってしまう