breath
9
私達はお互いに絡みあいながらお互いの存在を確認している

数週間、会っていないだけなのに……

樹さんは私を

私は樹さんを求めている

彼から感じる唇の感触、私を求める手が愛おしく感じる

彼の手がコートを脱がし、セータの下から手が入り私の尖った部分を刺激する

「ーーーーんっ………」

思わず声がでてしまう

薄いドアの向こうは誰かが通るかもしれない

もしかしたら、この声も聞かれたかも?

ーーーそんな事を考えてしまうと・・・今までの私だったら、顔が真っ赤になっていただろう

でも、今の私は…そんな感情よりも…樹さんを欲する気持ちのほうが勝っていて…彼を求めてしまう



どれだけの時間を唇を重ねていただろうか?

先に、唇を離したのは…樹さん

「ベッドに行こう」

って耳元で囁き、私の手を引き寝室に向かう

途中、リビングを通ったが私がいた時と、何も様子は変わっていなかった
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